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『おじいちゃん 戦争のことを教えて』

  • 2007/06/16 23:44
  • Category:
結婚し京都に移ってから半年ほど経った2005年の春、まだ胃ガンの手術をする前の元気な祖父に会う機会がありました。
そのとき、思いがけず本をプレゼントされました。
それがこの「おじいちゃん 戦争のことを教えて」という本です。

おじいちゃん戦争のことを教えて―孫娘からの質問状 おじいちゃん戦争のことを教えて―孫娘からの質問状
中条 高徳 (1998/12)
致知出版社
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この本は、アメリカで高校に通う日本人の女の子が、学校の授業をきっかけに、自分の祖父へ戦争についてさまざまな質問を投げかけたその答えが書かれたものです。
質問に答えているのは、アサヒビール名誉顧問でもある中條高徳氏。

「おじいちゃんが生まれたころの日本の様子はどんなでしたか?」
「陸軍士官学校の教育はどんなふうでしたか?」

という孫娘の質問に、ほんとうに丁寧に、わかりやすい言葉で答えていらっしゃいます。
学校の授業ではほとんど教わることのない昭和史をこの本は教えてくれていて、ぜひ、皆さんにお勧めしたい一冊です。

私の祖父は、孫たちに対して、戦争について語ったことは一切ありませんでした。
結構大きくなるまで、祖父が軍人であったことを知らなかったくらいです。

この本をプレゼントされたとき、一緒に小さなお手紙が入っていました。
パソコンで、きちんと打たれた祖父の言葉は、以下の通りです。

================================ 
 この本の著者は陸軍士官学校ではおじいちゃんより7期後輩でまだ在学中に戦争を迎え、戦後アサヒビール会社の再興に多大な貢献があり今も名誉顧問。
 おじいちゃんは、17歳から25歳まで軍隊に身をおき戦場体験も持ちながら、今まで戦争について触れず仕舞いで来ている。
 ただ今にして日本の将来を思いながら話し残しておきたいとも思っていたことについて、この本がいろいろ語っている内容と一致する点が多々あるので一読を進める所以です。

             平成17年 陽春

                      おじいちゃんより
================================

「おじいちゃん 戦争のことを教えて」という本は、あるご家庭のおじいちゃんと孫娘のやりとりだけれど、私にとっても、祖父からの大切なメッセージとなっています。



さて、病気をして以来、祖父は以前より少しおしゃべりになり、時々戦争についての思いを語ってくれます。

「戦争っていうのは、勝った国が良くて、負けた国が悪いというようなものではない。それだけは、覚えておいて欲しい」

「おじいちゃんが戦争について語らないのは、辛いからというようなことではなく、おじいちゃんが戦地で戦っていた頃は勝ち戦ばかりだったからだ。いま話しても自慢にしかならないから、言わないのだ」

「でも、戦争について話したくないという思いが、おじいちゃんの中にあるのかもわからない(祖父は頑固なので、こういう言い方をします)」



祖父からずっと「一度は行ってみなさい」と言われている場所があります。
それは京都の護国神社で、そこには東京裁判で裁判を勤めた11人の判事のうち、ただ一人日本の無罪を主張した、パール博士(インド人)の記念碑があるのです。

「おじいちゃんは、パール博士に心から感謝しているのよ」と、おばあちゃんが教えてくれました。

戦車の上で、笑っているおじいちゃんの写真があります。
国を守るために戦っていたころの、おじいちゃんの写真。

いま政治やメディアにおいて、盛んに「あの戦争はなんだったのか?」ということが議論されています。
どういう答えが出るのかとても興味深いですが、それよりもまず、私のおじいちゃんがあの戦争をどう捉えているのか、きちんと聞いておかなくちゃいけないと、強く思っています。

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Comment

momoko

わかるわ。私も小さい頃から戦争時代の話を母から聞いていたけど、今になってもっと知りたいと思う様になってきた。
知っておくべきって言うのと、もし自分に子供ができたら、それを伝えなくては行けないという思いもあって。生の声が聞けるっていいですよね。
私は祖父も祖母も産まれた頃にはもういなかったので、親に聞くしかないけれど、私もこの本を買って読んでみよう。
  • URL
  • 2007/06/17 00:43
  • Edit

ひろこ

私もこの本を読んでみようと思います。
私にも祖父母がいて健在ですが、やはりあまり話すことはしません。
次に帰省するときに祖父から話を聞いてみたいです。
  • URL
  • 2007/06/17 22:20

どつぼ

祖父は去年他界したのですが、もっと色々聞いておけば良かった~と後悔してます。

ウチの祖父はけっこう、話してたようです。
元々哲学的な思考をしない人だったのか「マッカサーと戦って来た」とか「部隊は全滅した」とか、自慢でも自嘲でもなくあった事をそのまま。…ボケる前に色々聞いておくべきでした。

shiolly

*momokoさんへ

本の著者は、実際には戦地には行っていないので、いわゆる戦争体験本とはちょっと違います。
でもそこがいいんです。
やっぱり人それぞれの体験があるのだなぁと。

今は、戦争体験者ではない人同士での議論が進んでいますよね。
それよりも、体験者の声を聞きたいですよね…。




*ひろこさんへ

私たちの祖父母世代が、一番語らない世代なのかも知れないなと思いました。
実際に戦地に行っている場合が多いのだろうから。

私ももうちょっと、祖父から話を聞きたいです。
戦中のことも戦後どうやって生きてきたのかも。




*どつぼさんへ

お別れする前に聞いておきたいですよね、やっぱり。
もう一人の祖父からは、結局なにも聞いたことがないままお別れしちゃいました。

本をくれた祖父は、今でも士官学校時代のお友達とつながりが強く、同窓会やらお葬式やらで、あちこちに出かけています。

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プロフィール

shiolly

Author:shiolly
2004年、東京都の多摩地区から京都市に転居。
夫と猫(小染ちゃん)との3人生活を楽しんでいます。

ピアノとカメラと、シール作りが趣味です。

2008年4月から、写真教室に通っています。
ピアノはかれこれ30年は弾いているなぁ…。

カレンダ


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